始める時期は「小学3年生ごろ」がひとつの目安

タイピング練習を始める時期に「正解」はありませんが、ひとつの分かりやすい目安が小学3年生です。理由はシンプルで、国語の授業でローマ字を学習するのが小学3年生だからです。

日本語のタイピングで主流の「ローマ字入力」は、「か=KA」「し=SI(SHI)」のようにローマ字の知識をそのまま使います。ローマ字を学校で習い始めるタイミングと合わせて練習を始めると、国語の学習とタイピングの練習がお互いの復習になり、無理なく進めやすいのです。

もちろん個人差はあります。低学年のうちからパソコンに興味を持つお子さんなら、ひらがなとアルファベットが読める段階で、短い言葉から少しずつ触れてみるのもよいでしょう。逆に、4年生・5年生から始めても遅すぎることはまったくありません。大切なのは年齢そのものより、お子さんが「やってみたい」と思ったときを逃さないことです。

GIGAスクール時代、キーボード入力は避けて通れないスキルに

現在の小中学校では、GIGAスクール構想により1人1台の学習用端末が配られ、授業の中でパソコンやタブレットを使う場面が日常になりました。調べ学習のキーワード入力、発表用スライドの作成、意見や感想の入力、アンケートへの回答——いずれもキーボード入力が前提です。

学習指導要領でも、キーボードなどによる文字入力は、小学生のうちに身につけたい基本的な操作のひとつと位置づけられています。入力に時間がかかりすぎると、本来考えることに使いたい時間が文字を打つことに取られてしまいがちです。タイピングは「あると便利な特技」ではなく、授業を支える基礎スキルになりつつある、と考えておくとよいでしょう。

また、中学・高校、その先の進学や仕事でも、レポート作成や資料づくりでキーボード入力を使う場面は続きます。小学生のうちに基礎を身につけておくことは、長い目で見ても損のない投資といえます。

最初は「速さ」より「正確さ」を大切に

始めたばかりの時期にいちばん大切なのは、スピードではなく正確さです。具体的には次の2点を意識してください。

人差し指だけでキーを探して打つ、いわゆる「自己流」のクセが一度つくと、あとから直すのに時間がかかります。速さは練習を続けていれば自然についてくるものなので、最初の1〜2か月は「ゆっくり・正しく」だけで十分です。ホームポジションの具体的な覚え方は、ホームポジションの覚え方の記事で子ども向けにやさしく解説しています。

練習時間は「1日5〜10分」、短く毎日が基本

タイピングは、漢字の書き取りや楽器の練習と同じく「手で覚える」タイプのスキルです。週末に1時間まとめて練習するより、1日5〜10分を毎日続けるほうが定着しやすいといわれます。子どもの集中力が無理なく続く長さでもあります。

習慣にするためのコツをいくつかご紹介します。

「勉強」にしない——ゲームで楽しく続ける

子どもがタイピングを続けられるかどうかは、結局のところ「楽しいかどうか」で決まります。ドリルのような反復練習だけでは飽きてしまうお子さんでも、ゲーム形式なら「もう1回やりたい」が自然に生まれ、その積み重ねがそのまま練習量になります。

当サイト「カタカタランド」の花火タイピングは、正しくキーを打つと火花が散り、言葉を最後まで打ち終えると夜空に花火が打ち上がる、小中学生向けのタイピングゲームです。1プレイは1分なので、「1日5〜10分」の習慣づくりにちょうどよい長さです。無料・登録不要で、ブラウザを開けばすぐに始められます。アカウント作成やアプリのインストールが不要なので、保護者の方の手間もかかりません。名前やメールアドレスといった個人情報を集めない設計になっている点も、安心してお使いいただけるポイントです。

家庭のパソコン環境で気をつけたいポイント

練習を始める前に、家庭の環境も少しだけ整えてあげましょう。高価な機材は必要ありません。

まとめ:焦らず、楽しく、少しずつ

最後に、この記事のポイントをまとめます。

タイピングは、正しい方法でコツコツ続けることで、少しずつ上達していくスキルです。まずはお子さんと一緒に1プレイ、試してみてください。

この記事を書いた人

伊藤 啓太

「MUTSUMIプログラミング&クリエイティブラボ」講師。ITやAIの専門家として中小企業の伴走支援や研修も行い、地域の商工会議所にIT専門家として登録しています。教室で小中学生にタイピングとプログラミングを教えた経験をもとに、カタカタランドを運営しています。